【コラム】飲食店に向いた新型コロナウイルス感染症関連支援策のご紹介

みなさんこんにちは。食品経営支援協議会（FMSC）講師の、中小企業診断士 光武 晋一 です。

コロナウイルス感染症の自粛要請が解除とはなりましたが、影響はまだまだ続いており、多くの事業者さまが大変な状況におられることと存じます。私の経営している居酒屋でも、密にならないように席数を間引くなど、以前と同様の売上をあげることはできない状況です。このように厳しい状況ではありますが、国や自治体から支援策がでていますので、どんどん活用していきましょう。

今回は、東京都の中小飲食業向けの支援策をご紹介いたします(2020年7月10日現在)。他の道府県や市区町村独自での支援策もある場合がございます。もちろんここに紹介する以外にも活用ができそうな支援策もありますし、支援策の内容も次々にかわっていますので、定期的に公式情報をチェックをしてみましょう。

[国の支援策]

• 持続化給付金　　https://www.jizokuka-kyufu.jp/

前年同月比で売上高が50%以上減少している事業者への給付金。
★給付額：　個人事業　最大100万円　/　法人　最大200万円

• 小規模事業者持続化補助金＜一般型＞　　https://seisansei.smrj.go.jp/pdf/0102.pdf

小規模事業者の販路開拓を支援する補助金。
一般型：販路開拓の経費を補助。
★補助額：　最大50万円（経費の2/3）　＋　事業再開枠
※事業再開枠：コロナ対策のための機材や備品の購入費(最大50万円) を定額で補助。その他条件は要領をご確認ください。
※特定創業支援、特例事業者でさらに最大額の増額があります。
※事業所の地域により商工会議所、商工会の管轄が異なります。

• 小規模事業者持続化補助金＜コロナ特別対応型＞https://seisansei.smrj.go.jp/pdf/0102.pdf

小規模事業者の販路開拓を支援する補助金。
コロナ特別対応型：前年同月比20%以上売り上げが下落している事業者向け。
下記の3つの類型を含めた販路開拓に対する経費。
・サプライチェーンの毀損への対応に要する経費(補助率2/3)
・非対面型ビジネスモデルへの転換に要する経費(補助率3/4)
・テレワーク環境の整備に要する経費(補助率3/4)
★補助額：　最大100万円（経費の2/3～3/4）　＋　事業再開枠
※事業再開枠：コロナ対策のための機材や備品の購入費(最大50万円) を定額で補助。その他条件は要領をご確認ください。
※特定創業支援、特例事業者でさらに最大額の増額があります。
※事業所の地域により商工会議所、商工会の管轄が異なります。

• 雇用調整助成金（新型コロナウイルス感染症の影響に伴う特例）
  https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/pageL07.html

★休業中に(=休ませた)従業員に支払った休業手当のうち、15,000円/日を最大助成率100%で支給。
・売上高が5%以上減少
・休ませたスタッフに休業手当を支払っている。
・雇用保険に加入していないパート・アルバイトも対象にできる。
・解雇をしていなければ助成率10割で支給、解雇している場合は8割支給。
・2020/9/30までの特例。

• 小学校休業等対応助成金
  https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/pageL07_00002.html
  ★小学校等が臨時休業した場合等に、その小学校等に通う子の保護者が子供の世話をするための休暇に対し、賃金を支払った場合15,000円/日を上限に支給。
• 家賃支援給付金（7/14 申請受付開始予定）
  https://www.meti.go.jp/covid-19/yachin-kyufu/index.html
  売り上げの減少した中小企業の家賃を補助。
  ・1ヶ月の売上高が50%以上減少した。
  ・3ヶ月の平均で売上高が30%以上減少した。
  ★給付額：　個人事業　最大300万円　/　法人　最大600万円
  ※月額賃料によって給付額の計算方法が変わります。

[東京都の支援策]

• 感染拡大防止協力金　第2回　(申請：2020/7/17まで)
  https://kyugyo.metro.tokyo.lg.jp/dai2kai/index.html
  東京都より休業要請のあった業種について、休業した場合に払われる協力金。
  ★支給額：　50万円（2事業所以上で休業等に取り組む事業者は100万円）

• 業態転換支援助成金
  https://www.tokyo-kosha.or.jp/support/josei/jigyo/conversion.html
  新たなサービスとして「テイクアウト」「宅配」「移動販売」を始める方への支援策。
  ★助成額：　最大100万円　助成対象経費の4/5以内
• 非対面型サービス導入支援事業　(申請：2020/7/31まで)
  https://www.tokyo-kosha.or.jp/support/josei/jigyo/hitaimen.html
  非対面型サービス【顧客と直接会わずに提供するサービス】の導入に取り組む費用の一部を助成。
  ★助成額：　最大200万円　助成対象経費の2/3以内
  <非対面サービスの類型>
  Ａ オンライン一方向型　：　劇場等がオンラインにより演目を有料配信するサービス
  Ｂ オンライン双方向型　：　オンライン英語塾のマンツーマンレッスン
  Ｃ ネットショップ型　：　インターネットによる通信販売
  Ｄ ロボット活用型　：　配膳ロボット、受付ロボット、荷運びロボット
  Ｅ 自動販売機設置型　：　自動販売機での販売
  Ｆ セルフサービス型　：　セルフレジ、クリーニング店の自動受け渡しボックス
  G その他

• 新型コロナウイルス感染予防対策ガイドライン等に基づく対策実行支援事業　(申請：2020/8/31まで)
  https://www.tokyo-kosha.or.jp/support/josei/jigyo/guideline.html
  業界団体が作成した新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン等に基づき行う取組費用の一部を助成。
  ★助成額：50万円（ただし、内装・設備工事費を含む場合は100万円）　助成対象経費の2/3以内

[狛江市の支援策]

• 狛江市中小企業者感染拡大防止協力金
  https://www.city.komae.tokyo.jp/sp/index.cfm/44,106575,327,3391,html
  「東京都感染拡大防止協力金」の給付決定をうけた事業者に対する狛江市の助成金。
• 狛江市中小企業者緊急対策応援助成金（事業所家賃助成）
  https://www.city.komae.tokyo.jp/sp/index.cfm/44,106001,327,3391,html
  コロナ関連の融資を受けた事業者への家賃補助。

[融資での支援]

新型コロナウイルス感染症対応緊急融資　東京都
新型コロナウイルス感染症対応緊急借換　東京都
セーフティネット保証４号・５号　国
危機関連保証　国・東京都
新型コロナウイルス感染症特別貸付　日本政策金融公庫
新型コロナウイルス対策マル経融資　日本政策金融公庫
新型コロナウイルス対策衛経　日本政策金融公庫
衛生環境激変対策特別貸付　日本政策金融公庫
危機対応融資　商工組合中央金庫等

※実質無利子で融資を受けれる制度がいくつかあります。
※商工会議所・商工会・民間金融機関など、幅広く用意されています。
※無担保、無保証、無利子ですので、ぜひご活用を。
※詳細は、金融機関とご相談ください。

このような支援策をうまく活用することで、今後の事業の変革のための余裕を得てください。
融資も実質無利子となるものは、恐れず活用しましょう。想像以上に素早く融資の対応をしていただけることも多いです。そして、事業継続のためには環境の変化に耐えられる体制の構築が必須です。今までの事業活動の中で、顧客・本業のスキル・経営の肌感覚など、たくさんの強みが備わっているはずです。その培った強みを振り返り、アイデアとチャレンジ精神で一歩ずつ前進です！本コラムがみなさまのお店の繁盛につながれば幸いです。