食品経営支援協議会の専門家によるコラム。今回は”水産女子”について解説します。

みなさん、こんにちは。食品経営支援協議会(FMSC)理事の秋島  一雄です。

皆さんは「水産女子」という言葉を聞いたことがありますか?「水産女子」とは、「水産業界における女性の存在感を高める」「水産業の魅力を高める」「女性の力で水産業をもっと元気にする」という3つの目的で、水産庁が立ち上げたプロジェクトです。私も以前からご支援をさせていただいている水産業の事業者さんから2名がそのプロジェクトに携わっており、非常に気になっていました。今回はその取り組みを支援先の事業者さんの2人の女性の話を中心にお伝えしたいと思います。

「海の宝!水産女子の元気プロジェクト」は、漁業・水産業の現場で活躍されている女性が日々の生活や仕事の中で培った知恵を活かし、本プロジェクトのメンバーや企業等、さまざまな人との繋がりの中で、新たな価値を生み出し、情報を社会に広く発信することで、漁業・水産業に携わる女性の存在感を高めるとともに、女性にとって働きやすい漁業・水産業の現場改革や仕事選びの対象としての漁業・水産業の魅力向上を後押しする取組みです。(水産庁HPから抜粋)

その活動の具体例として、㈱大成さんの2人の元気な水産女子である田中さんと上條さんの取り組みをご紹介します。お二人の会社は銚子に本社を置き、湯煎でブリの照り焼きをはじめとした様々な商材を、国内のみならず海外にも販路を拡大している活気ある会社です。その中でもお二人は多忙な業務の上に、さらに水産女子として活動をされています。

そこで特筆すべきことに、環境に配慮した「東京湾の浄化活動」があります。やはり水産物を扱うその母体である「海」、ここがキレイでないといけない、、お二人は立ち上がりました。横浜八景島沖で水質浄化と温暖化対策に効果のある昆布を植え、クラウドファンディングを通じ、環境に配慮したせっけんをこのほど開発し販売までこぎつけました。田中さんは「豊かな海を守るため、食用以外でも海の保全・浄化活動に協力したい」と業界の新聞にも意気込みを発表されていました。

現在も田中さんと上條さんは、次のステップとして自社の商材にこの昆布関連商品をうまくマッチングさせて商品化を図り展開をされています。さらに、得意のSNSで、これらの商材のことのみならず、日頃から水産をより身近に感じることができるような情報発信を水産女子としています。お二人は何よりも「日本は海に囲まれ、海をキレイすることは日本人としやるべきこと、その環境保全に関わるきっかけになってほしい」とアピールを行っています。これは今話題のSDGsの取り組みそのものでもあり、お二人の話を伺っていると本当にやらないといけない、と活動の必要性を感じます。これからも多くの人を巻き込み、きれいな東京湾、そして美味しい水産物を紹介するといった伝道師、そんなお二人のご活躍を願っています。私共の一般社団法人食品経営支援協議会では、この水産女子活動を応援しています!

一般社団法人食品経営支援協議会では、様々な事業経営に関しての研修やコンサルティングを含めたトータルなご支援をおこなっています。お気軽にご相談ください。https://fmsc.or.jp/contact/

執 筆 者

秋島 一雄
一般社団法人 食品経営支援協議会 代表理事
中小企業診断士  / 東京商工会議所中小企業相談センターコーディネーター  / HACCP コーディネーター / 産業能率大学兼任講師

総合商社の営業マンから経営コンサルタントとして独立。中小企業専門のコンサルタントとして、東京商工会議所を含め公的機関にて年間200件以上の経営支援実績がある。また販路開拓・マネジメント・海外展開・創業塾等の研修・セミナーの講師も務め、その現場感覚のある指導でリピーターも多い。

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