食品経営支援協議会の専門家によるコラム。今回は、中小企業診断士の光武 晋一FMSC講師による実際の居酒屋を事例とした、テイクアウトの宣伝をする際のポイントのご紹介です。

みなさんこんにちは。食品経営支援協議会(FMSC)講師の、中小企業診断士 光武 晋一 です。
東京都では「令和2年8月3日(月曜日)から8月31日(月曜日)までの間、都内の酒類の提供を行う飲食店及びカラオケ店に」対し、営業時間について22時までにする旨の自粛要請が出ています。協力金の話もありますが、条件として「感染防止徹底宣言ステッカーを掲示する」となっています。「新しい生活様式」の定着に向けた取り組みは各地で行われているようですが、今回は、東京都の取組みからお話しします。

このステッカー自体は、次のサイトで簡単に作ることが可能です。

東京都防災ホームページ『東京都感染拡大防止チェックシート』

フォームから順に従って内容への同意をし、店名などの必要な情報を入力していけば、最後に店舗名の入ったステッカーがPDFファイルで出力されます。それを印刷し、店頭に掲示をすれば条件としてはクリアできます。作るのは簡単なのですが、内容への同意の中身についてもきちんと確認が必要です。作成する際に業種を指定することで、同意するべきチェックリストがその業種ごとの内容となります。
私は居酒屋を経営していますが、チェックシートに書かれている次のところをどうクリアするか、非常に難しく感じました。

  • 「2. ソーシャルディスタンス(できるだけ2mの距離を保つ)」

物理的な距離としての2mは、店舗の大きさからも現実的ではないため、どうしても2mは取れません。しかし、「できるだけ」という言葉の通り、努力をすることが必要です。席を間引き、仕切り板などの遮蔽物を置くなど、できる限りの対応をしています。

ほかにもそれぞれの環境により、対策の難しい部分もあろうかと思いますが、とにかく誠意をもって真剣に努力をしていくことが大事です。消毒液の準備、こまめな清掃、換気、体調の悪そうなお客さんがいないかの目配せ、貼紙による注意喚起などを行い、それを行っていることもお客さんに向けて伝えることで、安心を提供していきましょう。

ステッカーを作成したお店は「東京都感染拡大防止徹底宣言 登録店舗マップ」に掲載されます。

東京都戦略政策情報推進本部ICT推進部『東京都感染拡大防止徹底宣言 登録店舗マップ』

ステッカーを作成したのにきちんと実施していなければ逆効果です。お客さんの信頼を得るために、有言実行で誠意をもって対策をしていきましょう。

コロナ禍における飲食店経営は、本当に大変だと思います。そのような中でも、一つ一つを誠実に着実に行っていくことで信頼を積み上げていくことが、持続的な経営を行うポイントかと存じます。本コラムがみなさまのお店の繁盛につながれば幸いです。

一般社団法人食品経営支援協議会では、このような経営の問題発見・課題解決につながるコンサルティングが可能です。お気軽にご相談ください。https://fmsc.or.jp/contact/

執 筆 者

光武 晋一
一般社団法人食品経営支援協議会 講師
中小企業診断士  / 経営コンサルタント  / 独立行政法人中小機構人材支援アドバイザー / 情報処理安全確保支援士

システムエンジニアとして活動後、炭火焼鳥居酒屋を開業し、飲食店での販売促進、集客力向上、Webの活用、衛生管理を実践。中小企業、商店街と地域商業の活性化、創業者の支援へ携わる。

★今後のセミナー開催一覧はこちらから>> セミナー一覧

にほんブログ村 経営ブログへ
にほんブログ村

にほんブログ村 経営ブログ コンサルタントへ
にほんブログ村