今回は、6次化プランナーでもある末原理事が、生卵とサルモネラ菌についてご説明します。

 

みなさん、こんにちは。食品経営支援協議会(FMSC)理事の末原 逸雄です。

今日は皆さんが誰もが食べたことのあるTKGとサルモネラ菌についてお話したいと思います。TKGってご存じですよね。卵かけご飯のことです。

私の大好きなTKG(卵かけご飯)、その専門店を訪れた事があるという方は、果たしてどれ位いらっしゃるでしょうか?全国各地にこだわりの卵かけご飯専門店が続々とOPENし、今やもう卵かけご飯専門店は特別なモノでは無くなりつつ有ります。中には美味しいTKG(卵かけご飯)を食べ放題で提供する様な店舗も存在し、卵かけご飯愛好家達の間でも大きな話題と成っています。さて、そこで今回考えたいことに、生卵とサルモネラ菌についてです。

まずその前に、卵の予備知識として、卵の生産量は卵を産む鶏(ブロイラー)の数は、ベスト33県で、茨城県約1,550万羽、千葉県約1,245万羽、鹿児島県約1,194万羽で、この3県で全国構成比は21.4%です。
にわとり1羽が産む卵の数は1年間におよそ300個ですが、卵の生産量は全国計263万tとされています。さて、その卵ですが割卵と液卵に分かれ、その比率は80:20で、液卵はマヨネーズの原料になったりします。
卵には多くの栄養素が含まれ完全な栄養食品として知られています。その中でもTKGで使われる生卵は、サルモネラ菌による食中毒が起こる原因の食品としても、残念ながら有名です。

サルモネラ菌の特徴として、①少量の菌でも食中毒が起こる、②乾燥には強く、発育温度は10℃以上で20℃以上になるとよく増殖する、③食中毒の症状としては吐き気・腹痛や下痢および発熱で、稀に重症の場合は死にも至ることがある、そして、その対策としては、①つけない(手や調理器具の洗浄)、②増やさない(適切な温度管理)、③殺菌(代表的には加熱処理で、具体的には中心部を75℃で1分以上加熱することが目安)、等が挙げられます。

そこで私の大好きなTKGに話を戻すと、TKGはこの対策③の加熱処理による殺菌はできません(してません、いやしないで欲しい??)。ではその場合どうなるか?というと、生卵でのサルモネラ菌による食中毒は、食品安全委員会が実施した研究事例では全国から集めた市販の卵約10万個のうち、汚染されていたのは3検体だけでした。また他でのデータとも併せ、汚染の確率は0.0029%程度と推定し極めて低い割合としています。
もちろん、汚染率が低くても、リスクが無いわけではありません。厚生労働省の統計によれば、未だに「卵類及びその加工品」を原因とした食中毒が発生していますので、やはり生卵を安全に食べるには相応の取組みが必要です。それは特別ではなく、何よりも賞味期限を確認し期限内に食べる事、また卵自体をしっかりみて傷や汚れがひどいものは避ける、といった当たり前のことすることで、そのリスクはほとんどなくなります。(保証の限りではありませんが・・汗)

最後に、またTKGの話に戻して、私の最もおすすめの食べ方のご紹介です。()
美味しい食べ方は、白身と黄身を別々にして、白身は泡立ててメレンゲ状態にして黄身をのせて食べてみましょう!このやり方は簡単な上に、さらに見栄えも非常に良く、目でも味わることができるといった2度おいしい調理法(!)です。卵はコレストロールが多いので食べないという方もいらっしゃいますが、最近では11個の卵が脳卒中予防に効果があるとも言われています。簡単・すぐ食べられる・おいしいの3拍子揃っているTKG!是非お試しください。

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執筆者

末 原 逸 雄
一般社団法人 食品経営支援協議会 理事
40年間流通業に携わり、大手量販店の店長、販売部長、バイヤー、商品部長、スーパーバイザー部長、販促部長、営業部門もすべて経験。現在は食の6次化プロデューサー、6次化プランナー、JGAP指導員として、全国各地の農産物、水産物のマーケティングブランディング、販路拡大に従事している。

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