みなさん、こんにちは。FMSC講師のHACCPマイスター、中小企業診断士の屋代勝幸です。
さて、前回のコラムでは、小規模事業者持続化補助金の申請書類のメインである事業計画のポイント「市場の特性」について説明しました。自社を取り巻くマーケットの把握はできたでしょうか?
今回も、ポイントである「計画の実現性」について、お伝えします。
前回、令和2年度第3次の採択率は3割台と大変厳しい結果でした。以前のコラムにも触れましたが、補助金はいわばオーディションです。国は、補助金という税金を使って将来、より多くの経済的効果(雇用の拡大や納税)を産む事業者に投資を行っているのです。自身が投資する気持ちになればわかるように、限られた予算であればその投資先を見極めるには将来性を評価するでしょう。
このため事業計画には、「具体性・実現の可能性」の表現が必要です。Aという事業をしていて、B事業の展開を目指しているのであれば、A事業で持っているノウハウ、顧客情報、取引先との関係性を考えてみましょう。きっとどこかに今の事業との関連や、持っている自社ならではの「強み」や「資産」があるはずです。
これらは固有名詞を上げて、より具体的に計画に書き込みましょう。「大手企業との取引」というより「株式会社AAAとの取引」とした方がいいですね。数値も同様です。計画売上高を出すのであれば、その因子となる製品単価や個数、客数などを具体的にしていきます。この数値は現在の取引や同業の情報が元であればより実現の可能性が高いと目されます。
読み手を納得させる事業計画へのストーリーに仕立てましょう。
次回以降も、このほかの書くべきポイントをひきつづきお伝えします。お楽しみに。
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執 筆 者
屋代 勝幸
一般社団法人食品経営支援協議会 講師
中小企業診断士 / 経営革新等認定支援機関 / 健康経営エキスパートアドバイザー / 第一種衛生管理者 / 包装管理士
食品メーカーに17年勤務し、外資系消費財メーカーで人事総務に従事するなど幅広い業務に従事。自治体での地域コンサルティングの他、経営革新計画、健康経営推進支援コンサルティングを行う。