みなさん、こんにちは。FMSC 講師の中小企業診断士 金子和博です。
本日の7回目では、HACCP7原則12手順のうちの「手順7 【原則2】必須管理点の決定」についてご紹介します。今回は、「手順6【原則1】」で検討した分析表をもとに、もっとも重要な管理ポイントとなる必須管理点の決め方についてご紹介します。
必須管理点(CCP)の決定と管理
必須管理点(CCP)とは、危害要因を発生させないように、管理、コントロールするポイントのことです。作業時間や、品温等の管理基準を設定し、それをしっかりと管理することで危害要因の発生を防止します。もし、管理基準の逸脱が発生してしまった場合には、予め決めておいた改善措置を講じる事で危害要因をコントロールすることができるのです。改善措置の設定については、「手順10【原則5】」でご紹介します。
必須管理点(CCP)の決定方法
必須管理点(CCP)が重要だ、と言う事はご理解いただけたかと思います。では、この重要な必須管理点(CCP)の設定方法について、「決定系統樹(Decision Tree)」という方法をご紹介しながらみていきましょう。
<決定系統樹(Decision Tree)>
「決定系統樹(Decision Tree)」とは、質問に答えながら、必須管理点(CCP)かそうでないか、を判断する方法です。前回のブログでご紹介した「危害要因分析表」を例にとって実際にみていきましょう。
分析例
質問①からスタートし、質問④において、当工程以降の後工程では、危害要因を除去、低減できる工程がないと考え、「必須管理点(CCP)」であると判断しました。よって、【6】欄にYESと記入しています。
本日は、手順6【原則1】の危害要因分析結果を使い、必須管理点(CCP)の決定の仕方について説明してきました。次回、手順8【原則3】では、手順7【原則2】で決めた必須管理点(CCP)で管理すべき、品温や作業時間といった具体的な基準の設定ポイントについて説明する予定です。
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執 筆 者
金子 和博
一般社団法人食品経営支援協議会 講師
中小企業診断士 / HACCPコーディネーター / 中級食品表示診断士
食品業界(商社、メーカー<ファブレス含む>)に20年以上勤務し、新規事業開発、国内・海外への販路開拓等に携わる。商品開発、原料の買付から、生産、営業(販売)等、幅広い経験を活かし、「商品戦略×チャネル戦略」を軸にしたマーケティング支援を行う。
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