食品経営支援協議会の専門家によるコラム。今回は、業務効率化のIT導入の際に気を付けたいことについて、理事の豊島からご紹介します。

 

みなさん、こんにちは。食品経営支援協議会(FMSC)理事の豊島 慎司です。

近年ではいろいろな分野でITが活用されており、会社経営においてもITを上手に活用することでコスト削減、業務効率化、生産性向上を実現していくことが可能です。また、〇〇テック(フィンテック、エデュテック、HRテック、ヘルステック・・・)と言った各業界での技術活用の造語も数多く作られ、業務への効果や改善機会は増すばかりです。
最近では5Gやテレワークなどの用語が多く目につきますが、まだまだAIやRPAなど、これからますます洗練され、使い勝手が上がり、導入のハードルが下がる技術も多くあります。

数多くの便利な道具が用意されている中、補助金なども活用しながら資金調達することも可能となっており、「自分の会社でもやってみようか」「店舗にも導入してみようか」と思われる方も多いでしょう。よく目につく最新の技術導入を考えられる方もいらっしゃると思います。
その一方で、導入したが使われていないソフトウェアや業務システムが多いことが古くから実在します。
なぜでしょうか。
それは、何をしたいのかを決めずに、どのような仕事の仕方にしたいのかを考えずにIT導入を検討してしまうということが挙げられます。また、いつの間にか目的が変わり、当初の計画を達成できなくなる見込みとなっても、始めてしまったから、もう費用を使ってしまったからといって途中で導入を止められず、システム導入そのものが目的となってしまっていることも見受けられます。家を建てるときにまず高価な金槌を買う人はごくわずかだと思います。(ときには高価な道具が高いモチベーションを生むこともありますが。。。)
仕事そのものの改善を整理した上で取り組まれなければ、IT導入は失敗する確率が高くなります。また、業務の改善方法を考えたときに、やはり導入を中止する。もっと人の手でできることや仕事の方法を変えるだけで効率化できる。といったことにも気付くことがあります。まずはどのようなことをしたいのか、目的をしっかりと定め、また期待する効果を明確にし、適切な道具選びができるように心がけましょう。

一般社団法人食品経営支援協議会では、食品衛生に関連するご支援のみでなく、経営課題解決に向けたご支援もおこなっています。ITを活用した働き方の見直しや、生産性向上に向けた取り組みなど、お気軽にご相談ください。https://fmsc.or.jp/contact/

執 筆 者

豊島 慎司
一般社団法人 食品経営支援協議会 理事
LLPモンブランコンサルティング 代表
中小企業診断士  /  ITコーディネータ / ITストラテジスト / ウェブ解析士 / HACCP コーディネーター
システム開発の現場にて、20年にわたりさまざまな規模のシステム開発および導入の実 務経験を積む。独立後は、大手企業のシステム化企画支援、PMO支援、および中小企業 のIT活用、経営支援に携わっている。現場が抱える課題についての調査・業務分析、業務 改善や生産性向上、IT 化支援、Web 活用、データ分析を得意領域とする。

★食品経営支援協議会では、経営のお悩みの解決につながるコンサルティングが可能です。お気軽にご相談ください。お問い合わせはこちらから

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