食品経営支援協議会の専門家によるコラム。HACCPの12手順について解説します。本日は第2回です。

 

みなさん、こんにちは。食品経営支援協議会(FMSC)理事の秋島  一雄です。

先週に引き続き、HACCP12手順の基本的な考え方をご紹介していきます。今回は、HACCP7原則の前手順にあたる「手順2」をご紹介します。

手順2 製品の記述~製品情報の整理と製品説明書の作成~

この手順2は、製品の「安全管理上の特徴」を示すことが目的です。製品の仕様や特徴について明確にし、様々な項目に分けて作成していきます。また次回ご説明する手順3「使用の記述」とも密接につながっており、これらと消費者関連の情報も合わせて製品説明書を作成します。

では早速手順2の内容を確認しましょう。

製品情報の整理

HACCPではハザード(危害要因)として、病原微生物(生物的要因)・化学物質(化学的要因)・硬質異物(物理的要因)の3つの要素を想定しています。製品の安全上の特徴は? どんなハザードが潜んでいているのか? そのハザードはどんな健康被害を引き起こす可能性があるのか? を把握しておく必要があります。

製品が作られ、包装され、保管後に出荷されていく、といった一連の流れの中で、整理すると概ね以下のような4つの点に集約されます。

(1)使用する原材料と添加物:原材料において管理すべきハザードにはどんなものがあるのか?使用する水は水道水なのか井戸水なのか?また使用する添加物の使用量は適切か?
(2)製品の特性:その製品の安全上の特性は何か?(水分活性値、PH値、保存料使用の有無)
(3)賞味期限(消費期限):製品の安全性や品質が担保できる期間はどのくらいか?(微生物検査・理化学検査と官能評価をおこない、安全性と品質を確認した上で、1未満の安全係数を掛けて使用期限を設定する)
(4)保管条件・配送条件や包装形態:保管は冷凍や冷蔵なのか?その温度管理の基準、さらには包装を含め、どんな状態で配送し消費者もしくは次の業者に流通させていくか?

製品説明書の作成

製品説明書を作成するにあたり、まず製品の名称を記載します。そして上述の流れに沿って、その製品を消費者や卸・小売業者に安全に提供するために、上記の(1)から(4)を記載していきます。数多くの製品を製造している事業者であれば、個々に作成すると資料がかなり多くなるので、類似の特性や同じ製造工程でできる製品は、まとめて記載することも可能です。また、この製品説明書は、次回にご紹介する手順3「使用の記述」とまとめて記載します。

この製品説明書の作成の意図は、自分達が製造している製品の安全性の特性を改めて理解と把握をし、HACCP7原則の危害要因分析の資料として、活用していくことになります。手順1でHACCPのチームが組成され、最初の具体的な作業ステップとして、このような手順2「製品の記述」を実施していきます。(製品説明書のフォーマットなどは次回の手順3で紹介します)

一般社団法人食品経営支援協議会では、HACCPの導入前の研修から、計画の策定とモニタリングを中心とした運用に関して、トータルなご支援をおこなっています。お気軽にご相談ください。https://fmsc.or.jp/contact/

執 筆 者

秋島 一雄
一般社団法人 食品経営支援協議会 代表理事
中小企業診断士  / 東京商工会議所中小企業相談センターコーディネーター  / HACCP コーディネーター / 産業能率大学兼任講師

総合商社の営業マンから経営コンサルタントとして独立。中小企業専門のコンサルタントとして、東京商工会議所を含め公的機関にて年間200件以上の経営支援実績がある。また販路開拓・マネジメント・海外展開・創業塾等の研修・セミナーの講師も務め、その現場感覚のある指導でリピーターも多い。

★食品経営支援協議会では、経営のお悩みの解決につながるコンサルティングが可能です。お気軽にご相談ください。お問い合わせはこちらから

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