みなさん、こんにちは。食品経営支援協議会(FMSC)理事の秋島 一雄です。
ついに昨日から消費税の軽減税率制度が導入されました。
消費税軽減税率制度は日本では初めての試みであり、食品を扱う製造業・流通業・飲食業の現場での事務処理の煩雑さは大変なことになります。その対象品目がよく分からないとの声をここ数か月たくさん伺ってきました。そこで国税庁のホームページにある飲食料品の範囲の図を用いて、簡単に解説します。
軽減税率の対象品目とは?
軽減税率の対象(消費税が8%)は大きく分類して2つ
②「食品とそれ以外を組合せて一定のルールに合致した一体資産」
この2つが対象です。
①「酒類と外食を除くすべての飲食料品」とは?
「酒類と外食を除くすべての飲食料品」とは、
- 「酒類」(酒税法でのお酒の提議である『アルコール1度以上の飲料』が該当)
- 「外食」(定義は『飲食に用いられる設備のある場所で飲食料品を飲食させる役務の提供』が該当)
- 「飲食料品」(『食品表示法に規定する食品』)
を指し、この定義で対象か対象外を判断します。例えば
酒粕は「飲料」でないので酒類には該当せず、
フードコートは設備のあるところでの飲食料品の提供なので外食になります。
②「食品とそれ以外を組合せて一定のルールに合致した一体資産」とは?
「一体資産」(専門用語、要は組合せ商品です)は、
①食品と食品以外が一つとなって販売され、
②その価格のみ(別々の価格は表示されない)
がその定義になります。そのうち
③税抜1万円以下で、
④2/3以上が食品の場合
となっています。
この①から④すべてを満たすと軽減税率の対象となります。
※例えば、ワインとチーズのセットで「1万円以下」かつ「チーズ価格が2/3以上」であれば、このセットは軽減税率の対象
迷った場合は…?
判断に迷うことが多く発生してくると思いますが、国税庁のホームページ内、消費税の軽減税率制度について説明されているページにQ&Aがあり、121の対応事例の掲載がされています。まずはこちらのサイトで確認することをお勧めします。
執 筆 者
秋島 一雄
一般社団法人 食品経営支援協議会 代表理事
中小企業診断士 / 東京商工会議所中小企業相談センターコーディネーター / HACCP コーディネーター / 産業能率大学兼任講師
総合商社の営業マンから経営コンサルタントとして独立。中小企業専門のコンサルタントとして、東京商工会議所を含め公的機関にて年間200件以上の経営支援実績がある。また販路開拓・マネジメント・海外展開・創業塾等の研修・セミナーの講師も務め、その現場感覚のある指導でリピーターも多い。
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